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創業昭和5年のかんざし屋 3代目が綴る、かんざし屋としての日常のことなど


by kanzasi_yamaguchi
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おいらん用のかんざしについて

今日お見えになったお客様が、演劇でおいらんの役をやるということで
それ用のかんざしをお探しとのことでしたので、いろいろお見せしたり
しておりました。

そこで、今日はおいらん用のかんざしのセットをご紹介いたします。

ちなみにおいらん、というのは昔の郭の中だけでの通称で、正式には
最上級のクラスの遊女という意味では、太夫(たゆう)といいます。
落語などでも題材になっている、高尾太夫とかいうあれです。

ですが、一般的にはおいらんという言葉の方がどうも浸透しているよう
なので、ここでもおいらん=太夫ということで使わせていただきます。

ちなみに江戸・吉原のおいらんと、京都・島原のおいらんとでは、使う
かんざしもかなり違います。この辺りは、ドラマや映画などでも、結構
混同しているものが多く、特にビジュアルで表現しなくてはいけない
コミックなどでは、もの凄くいい加減なものも多く見られるんですよね。
まあいくら現物を知らないからとはいえ、これだけインターネットが普及
している時代に、画像検索すらしてないのかよ…てなものを見つけると、
かんざし屋として、やや情けないような気がいたします。

まあそんな愚痴はともかく、江戸・吉原の花魁さんが使っていたかんざし
のセットはこちら。
おいらん用のかんざしについて_f0151488_23173699.jpg


おいらん用20点セットです。

これを一人の頭にすべて使っていたというのですから、相当な体力が
ないとおいらんさんって勤まらなかったんじゃないかと思ってしまいます。

これは本当に昔のものが現存して残っているので、それを元に製作した
ものですから、重さも本べっ甲とプラスティック樹脂の差があるとはいえ、
それほど変わらないはずです。

つくづく大変だなあと思います。

ちなみに、全てのかんざしが通常のものの特大バージョンになっており
ますので、玉かんざしなどは、ほぼりんご飴くらいのサイズですよ。

販売価格:87,255円(税込)
by kanzasi_yamaguchi | 2007-10-12 23:24 | おいらん用かんざし