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創業昭和5年のかんざし屋 3代目が綴る、かんざし屋としての日常のことなど


by kanzasi_yamaguchi
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おいらん用のかんざし(詳細)

昨日UPしたおいらん用セットですが、大きさやお値段など一切の詳細を
記載しておりませんでした。
遅ればせながら、今日はその細かい内容について、ご説明申し上げます。

まず、セットの内容ですが、全部で20点となります。
おいらん用のかんざし(詳細)_f0151488_1832139.jpg

1.延べ棒(笄・こうがいともいいます)×1本
2.櫛×3枚
3.玉かんざし×2本
4.松葉×2本
5.芳丁(足割れ)×6本
6.芳丁(割れなし)×6本

延べ棒は、36×2.5センチの大きさで(厚さは4ミリ)、お値段は6,300円(税込)です。

櫛は、山高半京という形で、当店の定番のものより幅が狭く、高さがあります。
大きさは幅15.3×高さ7.3センチです。1枚が4,515円です。

玉かんざしは玉の直径が3.5センチもあり、大きさも25.3センチもあります。
玉の素材は桜の木で、これにカシューという人工の漆で塗りをかけてあります。
1本6,510円です。

松葉は大きさが約26センチ、一番幅のあるところで5.7センチあります。
お値段は1本4,515円です。

芳丁は足が割れているものと割れていないものがあります。厳密には、当然
足が割れている方が手間が掛かっていますので単価も違うのですが、一応は
同じお値段で計算しています。大きさは九寸(約27センチ)です。江戸(関東)
のものですので、耳かきは丸く仕上げてあります。1本3,780円です。

で、合計が87,255円となります。

色目は、基本的に本べっ甲の最上級のものを模した、黄色っぽい半透明の
もの(卵甲と呼んでいます)を使っていますが、映画『さくらん』では、色目が
明るいと画面の中での調和が取りづらいということで、特別にもう少し濃い色
の生地で製作いたしました。
おいらん用のかんざし(詳細)_f0151488_1775651.jpg

こちらは実際に使っていただいたものです。奥に見えるポスターで着けている
ものです。
オーダーをいただければ同じお値段で製作いたしますので、アンナちゃんと
同じものをつけたい、という方はご相談ください。
(ちなみに、彼女が着けたものはセットの内容が異なります。芳丁が無く、
代わりに平打の彫りの大きなものを12本、使っています。こちらはお値段も
1本9,030円とお高いので、これを使うと150,255円となります)
by kanzasi_yamaguchi | 2007-10-13 18:43 | おいらん用かんざし